国際児童年の1979年、日々水汲みの重労働に追われる開発途上国の子どもたちに「バケツ一杯の水を送ろう」と、全国的なユニセフ協力活動がはじまりました。
おかやまコープは、世界の子どもたちを支援する国際協力として、ユニセフ募金や学習活動をすすめています。
ユニセフ(国際連合児童基金)は、すべての子どもの命と権利を守るため、最も支援の届きにくい子どもたちを最優先に、約190の国と地域で活動しています。保健、栄養、水と衛生、教育、暴力や搾取からの保護、HIV/エイズ、緊急支援、アドボカシーなどの支援活動を実施し、その活動資金はすべて個人や企業・団体・各国政府からの募金や任意拠出金でまかなわれています。
「第二次大戦の荒廃から子どもたちを救う」目的で1946年の第一回国連総会で創設されたユニセフは、戦災国での援助活動を開始しました。日本でも、戦争が終わったあと、たくさんの子どもたちが厳しい暮らしをしていました。ユニセフは、1949年から1964年の15年間、日本の子どもたちに学校の給食で飲む粉ミルクや医薬品などを送り、その援助総額は、当時のお金で65億円にもなりました。
岡山ユニセフ協会事務局長の原明子様から、おかやまコープの組合員にメッセージ動画をいただきました。
ユニセフ募金の流れや、おかやまコープが指定募金に取り組むミャンマーでの活動のようすに加え、コロナ禍により厳しい暮らしを強いられる世界の子どもたちの現状や、ユニセフが行う取り組みを紹介した動画です。ぜひご覧ください。
岡山ユニセフ協会は、世界中の子どもたちの命と健康を守るために活動する組織として、
1988年に設立され、国際協力支援活動をすすめるおかやまコープと協力しながら活動しています。
詳しくは岡山ユニセフ協会ホームページをご覧ください。
ユニセフの募金には大きく分けて3つの種類があります。
いずれの募金も子どもたちのために使われるもので、ユニセフの活動を支える大切な募金です。
約190の国と地域で、子どものための幅広い支援活動に使われます。
自然災害や紛争などの緊急事態が起こった地域で、被害にあった子どもたちのための緊急支援に使われます。
支援する国とプロジェクトを支援者が選び、募金する方法で、募金の使途がわかりやすくなります。指定募金は、自分たちの支援の成果を具体的に知ることができ、また、支援している国について学び、身近に感じることができます。
ビタミンA カプセル1錠
経口補水塩(ORS)1袋
HIV/エイズ簡易診断1キット
殺虫剤を施した蚊帳1張
※2020年1月時点の価格です。輸送や配布のための費用は含まれていません。
490万人以上の子どもたちが、重度の急性栄養不良の治療を受けました。
学校に通っていない子ども1,700万人以上が就学前教育、初等、中等教育プログラムに参加しました。
1,830万人に安全な飲料水を、1,550万人に清潔なトイレを提供しました。
出生登録された子どもの数が、47ヶ国で2,100万人を超えました。
おかやまコープは1984年からユニセフの取り組みをはじめ、
2019年度までに約1億9,700万円の組合員募金が寄せられています。
2020年度もだれもができる子どもたちへの応援のひとつとして、募金活動を中心に取り組みます。
ご協力ありがとうございます。
寄せられた募金は全額日本ユニセフ協会へ送金いたしました。
栄養治療食等を使った治療により栄養不良から回復した子ども(ミャンマー)
おかやまコープは、2015年度からはミャンマー指定募金を取り組んできました。(一般募金から150万円を指定募金としています)
ミャンマーでは、慢性的な栄養不良に苦しむ子どもの割合が高く、母親である女性たちの乳幼児に対する食習慣についても知識が十分に行き届いていません。このプログラムでは、ミャンマーの栄養状況が良くない地域にいる子どもたちのために、医療従事者への栄養指導の研修や微量栄養素の配布などを実施します。
急性栄養不良で入院したアイ・ウィン・コー君
カレン州に住む4歳のアイ・ウィン・コー君(仮名)は、肺炎と急性栄養不良と診断されてパアン総合病院の小児病棟に入院しました。高熱、息を吸う時の胸部陥没、呼吸が速いなどの症状がみられました。彼は痩せて倦怠感があり、食欲は無く、手足がむくんでいました。
当時、母親のマ・キン・ピャウトさん(仮名)はパアン近郊のカー・ラウク村でお手伝いさんとして働き、夫とは離別していました。彼女は貧しく、息子の世話や食事を十分にできませんでした。
小児病棟の担当看護師、ダウ・キティさんは次のように語ります。
「幸い私たちは重度栄養不良の治療に必要な経口補水塩や栄養強化ミルクなどの物資をユニセフから提供されていました。また急性栄養不良の子どものための栄養治療についても熟知しています。」
栄養治療食を与えられる子ども
重度の急性栄養不良と合併症の治療を受けたアイ・ウィン・コー君は2カ月後に退院しました。その後、近くの保健センターに通院しながら、在宅で栄養治療食等を使った治療を継続し、3か月後にすっかり回復しています。
このように、ユニセフは栄養不良の多い地域の医療施設に対して、医療従事者の育成と栄養治療のための物資を提供し、子どもたちの命をつないでいます。
おかやまコープでも取り扱う「コアノンロール」の売り上げの一部をアンゴラ共和国の子どもにやさしい学校づくりのために募金しています。募金は学校施設の整備をはじめ、先生への教育や地域コミュニティーの教育への理解を深めるための研修等に使用されています。詳しくはコアノンスマイルスクールプロジェクトのホームページをご確認ください。