ふるさとの味といえば

桃、です。
父は、私たちが生まれた頃から山の畑にいろいろな果物の木を植えていました。
桃、温州みかん、びわ、りんご、すもも、グミ、今では本当の名前かどうかわからないけど、ぽーぽー、という木も。
小さい頃の私は、柔らかい甘い桃が嫌いで、熟す前のまだ硬い桃をガリガリ食べるのが好きな、変な子でした。
大人になって、デパートで桃が1個¥1000で売られているのを知ってびっくり。家では買って食べた事がないのでどんなに美味しいんだろうと想像しました。
ところが、初めて買って食べた桃は、うーん、っていう味。
今でも、主人が、父の育てた桃が、1番美味しかった、それより美味しいのにまだ出逢わない、と言います。お世辞も入っているかもしれないですが、ちょっとだけ鼻が高いです。遺影の父も、ちょっと照れているでしょう。